2010年 09月 20日
動労西日本(本部情報)No.22
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動労西日本(本部情報)No.22
'10.9.20
9・27第3回労働委員会闘争に結集を!
9月27日(月)13時30分~
「岡山県庁別館(丸の内会館)2階」
現在、動労西日本は、労働委員会において岡山駅契約社員である山田副委員長の不当処分・解雇撤回闘争を行っている。山田副委員長は岡山駅において、休憩時間に契約社員制度撤廃・国鉄1047名解雇撤回を訴える組合のビラを、休憩中の同僚に配っただけで処分され、雇い止め=解雇された。第2回労働委員会において、JR西日本の弁護士天野は、就業規則を盾に、会社施設内で組合のビラを配布すること=組合活動をしてはいけないのは当然だと、あたかも憲法28条で定められた労働三権よりも就業規則のほうが絶対なのだと言いきった。憲法違反の就業規則そのものが不当なものであり撤回されなければならない。
また、天野は同じく第2回労働委員会で、「非常に多忙なのは朝夕のラッシュ時じゃないですか。朝のラッシュの始めから夕方のラッシュの終わりまでの勤務と、朝のラッシュを中心にした勤務、夕方のラッシュを中心にした勤務、この3つの組み合わせで勤務を回していくというのは、合理的な勤務の回し方と思いませんか。」と言い、ラッシュを盾に7時30分から20時まで半日以上拘束する勤務を正当化している。JRにとっては合理的でも、現場労働者にとっては会社の都合で振り回されるだけで全く合理的ではない。
さらに、今回の労働委員会には、会社側の証人であるJR西日本岡山支社の元人事課長藤原と現人事課長岩城が登場する。藤原は陳述書において、「就業規則で禁止されているビラ配布は、職場秩序を著しく乱す極めて悪質な行為」と言っている。ビラ配布のどこが悪質なのか。JR西日本が尼崎事故の責任を現場労働者に押し付け、歴代社長が強制起訴されるまで居直り続けるほうが、よほど悪質ではないか。
また藤原は、「特定労働組合の役員から会社に対してクレームがつけられた。」とか「ビラ配布に関して岡山駅管理者により同僚社員への事実確認を行った。」と言っている。特定労働組合がどこなのかは分からないが、特定労働組合からのクレームだけは聞いて対応するというのはどういうことなのか。組合差別ではないのか。ビラ配布=組合活動に対して、JR当局が介入して処分まで発令するというのは、不当労働行為そのものであり、決して許されるものではない。
岩城は陳述書において、「(契約社員の)雇用契約締結の可否については、人事課長の専決事項である。」と言っている。遅刻に対しての処分は賞罰委員会で複数人が審査しているのに、雇用契約の可否は人事課長の独断で決めているというのか。これはまさに独裁である。
また岩城は、「雇い止めの判断について、業務遂行能力を測るテストにおいて平均を下回っていた。」と言っている。首を切られてからそんなことを言われても困る。平均点以下なら雇い止めになると言うのなら、テストをする毎に職場の半数の契約社員を雇い止めにするとでもいうのか。そんなことをしたら職場は回らなくなってしまうぞ。結局は、JRにとって都合の悪い労働者は解雇するという本音を隠すための言い訳に過ぎない。徹底弾劾あるのみだ。

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闘う労組青年部をつくろう
派遣法撤廃!非正規雇用なくせ
公務員大量首切りとたたかおう
10・3中国四国
青年労働者交流集会
10月3日(日) 午後1時開始
広島市東区民文化センター中会議室にて
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駅業務の丸投げ外注化反対!
青年労働者の首切りをを許すな!
契約社員制度を撤廃しよう!
JRでは、駅営業部門の全面外注化=安全破壊が進行している。駅営業とは、改札とみどりの窓口のことをいう。岡山駅や倉敷駅といった利用客の多いターミナル駅は、JRの直営だが、半数が契約社員=非正規雇用労働者に置き換えられている。さらに、地方の有人駅は、メンテックという下請け会社に外注化されている。岡山県内でも、多数の駅が外注化されている。具体的な駅を挙げると、宇野線では、早島駅・妹尾駅・大元駅。吉備線では、備中高松駅。津山線では、法界院駅・金川駅・福渡駅・亀甲駅。因美線では、美作加茂駅。姫新線では、林野駅・久世駅・中国勝山駅。伯備線では、清音駅・井倉駅・石蟹駅。赤穂線では、邑久駅・長船駅・伊部駅・日生駅。山陽本線でも、三石駅・吉永駅・熊山駅・万富駅・上道駅・高島駅・北長瀬駅・庭瀬駅・西阿知駅・金光駅・鴨方駅・里庄駅。
いずれの駅も1人勤務で、駅営業のことしか教育されていない労働者がやっているのだ。当然、駅で列車事故が発生しても、知識がないし1人なので対応することができない。駅はただ切符を売っていればいいというものではなく、信号取り扱いやホームの安全確認など列車の安全な運行の要となるところなのだ。ところがそれを合理化し、信号は遠隔操作でホームでの安全確保は利用者まかせという状態になっている。
山陽本線庭瀬駅においては、基本はメンテック社員1人体制だが、2010年8月から岡山駅の契約社員が日中だけ派遣されている。同じ1つの駅事務室に、メンテック社員とJR社員が一緒にいるという、偽装請負さながらのことを平気でやっているのだ。また、岡山駅においても、さんすて改札(駅ビル内店舗へ直接出入りできる改札)はメンテック社員が、その他の改札はJR社員がというふうにしている。

さらに、JR契約社員は5年経ったら雇い止めだが、その後は下請け会社のメンテックで働かされる。同じ仕事内容なのに、賃下げなど労働条件がJR契約社員のときよりもさらに悪くなる。JR契約社員のひと月の賃金は手取りで14万円ほど。メンテックにおいては、なんと正社員でひと月の賃金は手取りで11万円ほど。メンテックにも契約社員の仲間がいるが、ひと月の賃金は10万円に満たないかもしれない。あまりにも安い。JRは合理化で人件費を削減し、利潤をあげようと必死になっている。駅営業部門を非正規雇用に置き換え、下請けに丸投げ外注化し、ひいては駅の無人化まで推し進めようとしているのだ。その証拠に自動改札機や乗り越し精算機の導入・みどりの券売機(自分の操作で指定席を購入する券売機)の増設など、利用者にセルフサービスを強制している。
また、JR新宿駅では、「毎日のように起こる事故や故障の対応で乗客から文句を言われ、『パニック症候群』や『うつ』を発病して退職を余儀なくされる青年が増えている」らしいが、なにも首都圏に限った話ではない。岡山駅や広島駅などターミナル駅ではどこも同じだ。駅営業は、事故や故障で列車が止まったり遅れたりするたびに苦情の矢面に立たされる。管理職は契約社員が対応に困っているのに見てみぬふりをする。さらに、JR西日本においては尼崎事故のことで利用者のみならず、管理職からもいろいろと言われる。こんな状態ではまともに仕事ができないばかりか、精神が不安定な状態で仕事をさせられるから、事故が多発し安全が崩壊している。JRは駅営業のみならず、保線や電力、土木や建築といった保守部門を外注化している。2010年7月22日の山陽新幹線保守車両追突事故で明らかになったように、労働条件が劣悪な下請け、孫請けの労働者が機械の部品同様、あるいはモノ以下でこき使われて、とりあえず列車を走らせているだけなのだ。
もはやあいまいにすることはできない。強引な非正規職化や安全無視、この全ての原因が国鉄分割民営化にあることを、はっきりさせなければならない。中曽根元首相が国鉄分割民営化で労働運動を叩きつぶし、労働者派遣法という極悪法を制定し、非正規職化・人員削減=解雇を激しく押しつけてきたのだ。そもそも国鉄分割民営化のもととなった国鉄改革法が違憲立法なのであって、憲法を無視して政府が大量解雇の先例をつくりあげたことは、極めて悪質な行為ではないか。2010年4月9日での政治和解では、この悪質な国鉄分割民営化を完遂するために1047名解雇撤回闘争をやめさせようとした。しかし、動労千葉や国労闘争団をつぶすことはできなかった。そればかりか、国鉄分割民営化に反対し1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動が発足し、闘いの炎が広がりつつある。今の青年労働者の現状を作った国鉄分割民営化を粉砕し、闘う労組青年部を作ろう!そして、非正規雇用・派遣法撤廃を勝ち取ろう!
