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2015年8・5国鉄産別集会基調

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https://dl.dropboxusercontent.com/u/20014389/20150805kokutetsukityo.pdf

2015年8・5国鉄産別集会基調 ~動労総連合を全国に~

●はじめに
7・15国会包囲闘争が闘われ、全世界でゼネラルストライキ情勢に突入した。この情勢は、国鉄分割民営化絶対反対!国鉄1047名解雇撤回闘争が切り開いたものだ。日本帝国主義は、国鉄分割民営化が貫徹できていない。その結果、連合の完成を阻み、外注化も遅らせている。国鉄闘争全国運動が、あらゆる資本家の攻撃をはね返すことのできる力となっている。資本家からすべてを奪い返す、支配階級を打ち倒す段階に入った。
8・10川内原発再稼働が強行されようとしている。8・15許すな改憲!戦争法案の成立阻止!安倍70年談話粉砕!大集会を成功させ、9・6徳島刑務所包囲闘争の爆発で星野文昭さんを取り戻そう。そしてなによりも、8・6ヒロシマ大行動の爆発へ、国鉄労働者はその先頭に立とう!

●7・1首都圏駅業務全面外注化粉砕
7月1日、鉄道サービス会社がJR東日本から受託している駅業務が、鉄道サービス会社から分離され、「JR東日本ステーションサービス」(JESS)に統合された。今回の駅業務の全面外注化は、これまでの延長ではない。今回の全面外注化は、「転籍」という雇用条件の激変を含む。そこがこれまでと質を異にするところだ。
駅の全面外注化は「転籍」=首切りが核心だ。転籍とは従業員と従来の雇用関係にあった企業との間の労働関係が解消され(退職)、新たに他の企業に雇い入れられる(採用)こと。つまり、退職強要=解雇攻撃だということだ。
これまでの外注化は、鉄道サービス会社のプロパー社員にとっては、鉄道サービス会社との雇用関係が継続したなかでの新たな受託業務の拡大ということだった。JR社員からすれば、鉄道サービス会社に出向(つまりJRとの雇用関係が継続したまま)で、JRから駅業務を受託した鉄道サービス会社の指揮命令下で働くというものだった。JR社員から鉄道サービス会社プロパー社員が業務を引き継ぐという内容も含まれていた。
今回の駅業務の全面外注化では、鉄道サービス会社のプロパー社員は、鉄道サービス会社を退職し、新たにJESSに採用されることになる。
駅だけではない。清掃労働者には今まで以上の労働強化と低賃金が強制されるのだ。
駅の次は、車両検修業務の外注化だ。駅の全面外注化は、駅だけでは終わらない。JR東日本は、3年前の2012年12月に、東京、横浜、八王子、大宮支社管内の車両検修業務を請け負う「JR東日本運輸サービス」(JETS)を完全子会社にしている。これは車両検修業務外注化の受け皿がすでにできているということ。総合車両センターの受託子会社は、今年4月に「JR東日本テクノロジー」(JRTM)に統合されており、総合車両センターで働く労働者の半数余りは子会社の労働者で占められている。車両センターの外注化も進んでいる。JRが次に狙っていることは、鉄道サービス会社などの車両検修業務をJETSに統合することだ。そこまで進めば、現在検修作業を行っている鉄道サービス会社のプロパー社員も駅につづいて転籍を強いられることになる。
行き着く先は、車掌や運転士を含む全業務の外注化だ。出向者がこのままでいられる保障はない。この駅業務の全面外注化で「転籍」が当然というような状態が形成されれば、出向者がそのまま出向先に転籍、というようなことがまかり通ることになる。労働組合の解体がそこまで進めばそうなってしまう。だから、駅の外注化で「転籍」を許すのか、労働運動の力でそれを阻止するのかどうかが、正念場なのだ。
JR会社自身は持ち株会社になって金融操作だけに明け暮れる企業形態をめざしている。すでに近鉄や阪急、阪神、西武、相模鉄道などの大手私鉄は「ホールディングス」と呼ばれる持ち株会社の下に鉄道やバス、ホテル、流通業、不動産業、車両検修、保線、清掃などの子会社がぶら下がる企業形態になっている。JRが目指しているのは、大手私鉄をはるかに上回る外注化だ。だからこそ、転籍という労働条件・賃金体系などの大幅な変更を、労働者、労働組合の抵抗を打ち破って貫徹しようとしている。
いずれは元職場へ戻すと言われた「ライフサイクル制度」も、強制配転された青年労働者のJESSへの転籍まで行きつく。また駅―車掌―運転士といった、昇進昇級のシステムが崩壊し、車掌から運転士までが非正規労働者に全面的に置き換えられるのは間違いない。

●動労総連合の組織拡大は待ったなし
今年は、2月22日に動労神奈川が結成され、7月30日に動労新潟が結成された。9月には動労福島の結成を目指し、組織化が闘われている。動労総連合建設を徹底的に勝ち取ることが問われている。動労総連合東京建設を勝ち取ろう。ストライキで闘う労働組合を全国のJR職場に作り出し、ゼネラルストライキを準備しやり抜く体制を作る。団体交渉を勝ち取る力と団結、団結権を駆使する。
動労千葉のCTS労働者組織拡大の闘いは決定的だ。今年10月1日で、車両検査修繕部門外注化強行から3年目を迎え、11月1日に千葉運転区廃止が強行されようとしている。総力で闘おう。
動労水戸の被ばく労働阻止闘争と福島原発労働者との連帯と組織化が進んでいる。9・5福島県楢葉町への帰町・帰還攻撃との闘い。8・29いわき集会を成功させよう。
7月10日に、全国一般東京東部労働組合全溶支部が24時間ストライキを決行し、抗議アピールを行なっている。株式会社全溶は、JR各社や私鉄各社のレール溶接を手がける資本である。削られた手当や人員復活、生活を守るためのボーナス増額を掲げ、24時間ストライキに突入し、当該32人と「東京レールセンター」所属の10人を含めて、総勢42人のストライキを貫徹している。JR、その下請け、関連において、怒りが充満し決起が始まっている重要な情勢である。

●動労西日本の当面する闘い
①広島印刷事業所廃止(2016年7月31日)阻止闘争
印刷事業を全面外注化し、動労西日本を破壊する、解雇攻撃である。JR西日本グループの中期経営計画2017との全面対決になる。JR西日本が、尼崎事故裁判が一段落したところで、今まで頓挫していたカネもうけ路線に純化するということ。JR東日本がやっている第二の国鉄分割民営化攻撃と一体である。国家プロジェクト(主要駅周辺の再開発)として進められている、JR広島駅南口・新幹線口の再開発=駅ナカビジネス。鉄道病院をJR本体から切り離す。首切り・非正規化を強制する攻撃だ。
岡山気動車区廃止=吉備線民営化(路面電車化)攻撃も、中期経営計画2017の一環としてかけられている。岡山駅周辺の再開発と一体で、労働者を解雇するのが狙いだ。絶対反対で闘わなければならない。
②中西副委員長職場闘争~四条畷駅長パワハラとの闘い
動労西日本の基本方針であり、尼崎事故問題との闘いそのものである。中西副委員長を守り抜くことが、すべての青年労働者を獲得する道だ。動労西日本本部情報145号、147号、149号で暴露・弾劾してきた。申第5号を会社に出し回答を得たが、交渉決裂した。パワハラの事実を認めず、謝罪も一切なかった。

●常磐線運転再開絶対反対
安倍政権は、3月10日JR常磐線を全線開通させる方針を決めた。労働者を被ばくさせ、福島県民に「帰還」を強制する攻撃を許してはならない。
被ばく労働絶対反対闘争は、被ばくという殺人的攻撃を許さず、福島と連帯し、労働者と乗客の安全をかけた、反合理化・運転保安闘争である。それ自身が労働運動を再生させる闘いである。また、福島第一原発事故の収束と廃炉に向けた作業に命をかけて従事する原発労働者と固く連帯し、原発労働者の労働組合を打ち立てていく闘いと一体である。労働組合こそ、カネと被ばくによる社会の分断を根底から打ち破り、未来の展望を切り開く唯一の武器なのだ。

●動労千葉鉄建公団訴訟6・30最高裁棄却決定弾劾
6・30最高裁決定は、安倍政権の改憲・侵略戦争攻撃と一体でくだされたものである。安倍政権は戦争法案を可決するだけでは、実際に侵略戦争をすることはできない。労働者階級を侵略戦争に動員するためには、労働組合の階級的団結を解体し、侵略戦争に協力する労働組合に作りかえなければならない。6月28日夜、首相官邸で安部は、UAゼンセン会長で次期連合事務局長とされている逢見(おうみ)直人と極秘会談を行ない、その直後に最高裁決定をくだしたのだ。だが、国鉄分割民営化が、完全に国家による不当労働行為によって強行されたことが明らかになったのも事実である。1047名解雇撤回闘争が、動労千葉の民営化・外注化・非正規職化撤廃の闘いを生み出した。さらに、動労水戸の被ばく労働絶対反対闘争を生み出し、闘いを大きく発展させている。国鉄分割民営化が、第二次世界大戦後の労働法制改悪を激化させ、労働者階級全体に非正規職化を拡大させた。このことに対して、非正規職撤廃闘争を全産別・全労働者階級の課題としてますます発展させるところに勝利の道があるということである。
国鉄闘争を巨大な発展の出発点に据えよう。8月23日(日)最高裁棄却決定弾劾総決起集会へ。そして、9月国会攻防と一体で、各地区国鉄集会を成功させよう。

●9~11月決戦に勝利しよう
明日の8・6ヒロシマ大行動と8・9ナガサキ闘争を、被爆者の怒り、沖縄の怒り、韓国民主労総のゼネラルストライキ決起、ギリシャを始めとする全世界の労働者の怒りと一体となって大爆発させよう。8・6ヒロシマ-8・9ナガサキ-8・15集会を先頭で闘い、改憲と侵略戦争に突き進む日本帝国主義・安倍を打倒しよう!
以上
by doro-nishi | 2015-08-05 17:03 | その他 | Trackback | Comments(0)