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4・21尼崎事故14カ年弾劾!全国総決起集会の基調報告

尼崎事故14カ年弾劾!全国総決起集会 基調報告

2019年4月21日

動労西日本書記長 山田和広


1. 尼崎事故14カ年弾劾、二度と尼崎事故を繰り返すな

尼崎事故から14年。改めて尼崎事故は、なぜ起こったのかをハッキリさせたい。1987年4月に国鉄からJRへと分割・民営化が強行された。国鉄の分割・民営化は、「国労を叩き潰して総評を解散させ憲法をかえる」と称して強行された。その攻撃に動労千葉以外のすべての労働組合が全面屈服するなかで、20万人以上の国鉄労働者が職場から追い出された。だが、この攻撃に動労千葉1400人の組合員が全国の支援を受けて2波のストライキに立ち上がり、1047名解雇撤回闘争を生み出したのだ。そうした闘いは、100万人支援陣形を生み出し階級的労働運動の団結を作り出してきた。

労働運動を解体せんとした政府、財界の目論みは破産した。分割・民営化による労働運動解体攻撃の破産を突きつけられ、なんとしても取り戻しをかけてJRから労働運動を一掃せんと徹底的な労組解体攻撃と労働者にたいする分断、団結破壊の攻撃が強行されてきた。そうした職場支配の上で、「稼げ!」と称して安全より金儲けの方針が問答無用に強制され、乗務員には1分の遅延も賞罰の対象にされ「日勤教育」で責任を追及されるという状況が作りだされてきました。尼崎事故の原因は、こうした労働組合弾圧と「命よりも金儲け」が生み出したものであり、事故の責任は政府・資本にある事をハッキリさせよう。労働組合の団結した力だけが安全を資本に強制する事ができるのだ。


. 今、どういう時代か

世界大恐慌の切迫のなか、安倍政権は本気で改憲と戦争に突き進もうとしている。そのために、「共謀罪」を使った関西地区生コン支部や学生運動への弾圧、JR東日本を先頭にした「労働組合のない社会」の強制だ。いかなる労働組合であろうと叩き潰す攻撃が社会全体に襲いかかってきている。改めて、関西地区生コン支部、学生運動への弾圧を弾劾し、不当逮捕された仲間を奪還しよう。JR東日本を先頭にした労働組合破壊を通した全面的外注化、総非正規化、極限的な安全よりも金儲けの攻撃を強行しようとしている。絶対に阻止しなければならない。


. 全面的外注化、総非正規化、安全破壊を粉砕しよう

JR東日本は、ついに「新たなジョブローテーション」と称して凄まじい団結破壊と安全破壊の施策を提案してきた。「運転士、車掌を廃止し、運転士、車掌以外の仕事もしてもらう」「企画部門に行くものは、運転士、車掌にするがそれ以外はしない」「任用の基準は会社で判断する」として不当労働行為はやり放題というものであり、究極の安全無視、無人運転化への攻撃だ。さらに乗務員手当の廃止と、まさに総非正規化攻撃だ。こうした攻撃がJR東日本を先頭に開始されている。

JR西日本では今回のダイヤ改悪と一体で、京阪神にある180駅のみどりの窓口を30駅にまで削減し、駅員を1割削減するところまで踏み込んできた。また、改札口での問い合わせにオペレーターが遠隔で対応する「改札口コールシステム」の導入が進められ、駅の無人化が進められている。いよいよ全面的外注化と総非正規化攻撃との闘いだ。JR西日本は、駅の大合理化と一体で、2022年に契約社員(JR西日本の非正規職員)制度廃止を提案してきた。駅の全面外注化がねらいだ。JR東日本では、仙台駅の外注化が提案され、秋葉原駅は3月1日に全面外注化が強行された。駅の改札を無人にしてインターホンによるコールセンター対応に、みどりの窓口を閉鎖して通話機能付き券売機(みどりの券売機プラス)に全部置き換え、秋葉原駅と同じようにターミナル駅を丸ごと外注化する攻撃だ。現在働いている契約社員を無条件で正社員にせよ!雇い止め解雇を許すな!JR資本は、安全を完全に無視し命よりも金儲けに向かって走ろうとしている。再び尼崎事故を繰り返さない闘いはこれからだ。


4.闘いなくして安全なし!動労総連合の闘い

動労総連合は、全国各地で19春闘ストライキに立ち上がった。動労千葉は3月15日、習志野運輸区に勤務する本線運転士が改悪乗務員勤務制度の中止を求めてストライキに突入した。千葉運輸区では2月末、エルダー(定年再雇用)運転士に対する「見極め」強制を粉砕した。さらに、JR千葉鉄道サービス(CTS)木更津事業所の労働者が新たに動労千葉に加入し、組織拡大を勝ち取っている。

動労水戸は3月15日、ダイヤ改悪や特急車掌の1人乗務反対などを訴えて勝田運輸区で座り込みをおこなった。常磐線の全線開通を絶対に阻止しよう。

動労西日本は2月27日、①各駅の始業前超過勤務の未払い賃金の全額支給、②駅業務合理化・外注化阻止、③ローカル線切り捨てのダイヤ改定反対を掲げ、五日市駅でストライキ。ストライキに突入した大江委員長は、「2年間にわたる『始業時間前サービス労働撤廃』の職場闘争でJR資本を徹底的に追いつめてきた。改憲・戦争と対決して労働組合がストライキで闘おう。3月16日のダイヤ改悪で『みどりの窓口』廃止から駅業務の大合理化・全面外注化にのめり込むJR資本との闘いはまさにこれからだ」と戦闘宣言を発した。岡崎副委員長は、「あらゆる職場でストの機運が高まっている今こそ、改憲・戦争・『働き方改革』攻撃を粉砕するチャンスだと訴えました。JR資本を先兵とする『労働組合のない社会』『非正規職だけの社会』にする改憲と対決し、ストを社会的に復権させる先頭に立つ」と宣言した。さらに3月13日、①検修業務の全面外注化阻止、②尼崎事故を繰り返すなを掲げ、吹田総合車両所奈良支所でストライキを闘った。ストライキに突入した橘組合員が「働き方改革の名で労働運動を解体し、労働組合のない職場をつくって改憲・戦争へ突き進む安倍政権を打倒するため、労働運動が社会の前面に躍り出ていくべきだ。今日のストを労働者が社会の主人公になるためのゼネストの出発点にしたい」と宣言した。

動労神奈川は3月16日、時廣書記長の解雇撤回を要求し、環境アクセス小田原事業所で桑原副委員長がストライキに立った。時廣書記⻑は「⾃分だけの問題じゃない。⾮正規をなくすために解雇撤回をかちとり職場に戻る」と訴えた。

動労連帯高崎は、鈴木副委員長の雇い止め解雇を粉砕した。JR高崎鉄道サービスが2月22日、鈴木副委員長に対し3月末での雇い止めを通告してきた。しかし、労働組合の枠を越えて解雇撤回署名を職場の仲間から集め、わずか1週間で籠原事業所の清掃労働者75人中45人が署名に協力した。そして、3月23日にストライキを打ち抜き、勝利している。


. 改憲・戦争阻止!天皇制打倒!労働組合破壊を粉砕しよう

日本帝国主義・安倍政権は、統一地方選、参院選の中で「憲法9条に自衛隊を明記する」方針を打ち出している。辺野古新基地建設と改憲を強行し、天皇制暴力と警察権力による大弾圧で侵略戦争をやろうとしている。天皇の代替わりは戦争への動きとひとつだ。昭和天皇・ヒロヒトは侵略戦争と植民地支配の総責任者であり、戦後は天皇制の存続のために沖縄を米軍の支配に差し出した張本人だった。天皇制の本質は今も昔も国家の暴力支配にほかならない。さらに、全国の自治体に対し、自衛隊募集を踏み絵にして、自治体労働者に戦争協力を強要しようとしている。自治体職場から始まった「会計年度任用職員制度」攻撃は、労働者を全員非正規化し、1年で解雇。試験・評価により、同じ職場でもう一度採用されたとしても、勤続年数はリセットされ、毎年1ヶ月の試用期間を強制される。改憲・戦争のために労働者の団結を破壊する目的で、自治体を突破口に全ての職場に強制しようとしているのだ。会計年度任用職員制度絶対反対で闘おう。職場からたちあがり、沖縄と連帯して闘おう。

今こそ労働組合が社会の前面に登場し、ストライキで戦争・改憲・労組破壊・全面的外注化と「非正規だけの社会」化、命よりも金儲けの攻撃を粉砕しよう。動労総連合を先頭に、尼崎事故を絶対繰り返さない闘いに立ち上がろう。天皇即位と対決して、改憲・戦争阻止!5・1銀座メーデーを断固闘おう!

以上


by doro-nishi | 2019-04-21 22:31 | その他 | Trackback | Comments(0)