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JR西日本本社へ要求した申し入れ(動労西日本申1号・2号)に対する会社回答を掲載します

※黒文字が組合側申し入れ。赤文字が会社側回答。


動労西日本申第1号(2019年1月21日提出)に対する会社回答


1、賃金に関する要求


①2019年度以降の新賃金を10万円の原資をもって引き上げられたい。


要求水準が高く、会社として非常に厳しい。大手メーカと比べて、収益の振れ幅は小さいが、固定費の占める割合が高く、コスト変動による生産性向上が容易ではない。業務の特性を考慮し、ベースアップに限らず、諸手当改善や福利厚生制度改善を絶え間なく実施してきた。その結果、賃金水準は世の中と比較しても相当な水準に達している。過去5年連続で、ベースアップによる基本給増額を実施している。単年度限りでなく、翌年以降も基本給に積みあがって累積している。今後の厳しい経営環境の中でJR西日本の使命を果たすためには、将来に影響がおよぶベースアップについては慎重に考える必要がある。世の中の賃金交渉では、賃金以外の処遇改善の議論が活発だ。2018年度には、JRWESTクラブを導入した。春の賃金交渉のみならず、ワークライフバランス・働き方向上・休暇制度改正を実施してきた。2019年度は、シニア社員・契約社員の勤務制度・賃金制度改善を実施する。


②「JR西日本グループ中期経営計画2022」で、会社がJR西日本グループ会社の施策に責任をとることが明示されている。よって、JR西日本グループ会社の賃金もJR西日本に準じ、一律10万円引き上げられたい。


※回答なし。


2、運転保安に関する要求


①ワンマン列車を廃止し、全列車に車掌を乗務させられたい。

②車掌の後方監視を義務づけられたい。


変更する考えはない。法令にのっとり、適切な取り扱いをしている。車掌が乗務する列車については、駅出発後の後方確認をおこなうよう指導している。


③国鉄分割民営化以降に製造された車両の乗務員室室内灯を増設されたい。


乗務員室室内灯を増設する考えはない。点検箱や暗所での作業は発生するが、懐中電灯などを活用したい。


④すべての駅にホーム要員を配置されたい。警備会社に委託するのではなく、JR西日本本体でホームの見張りをされたい。


変更する考えはない。安全確保を前提に業務改善を進め、将来にわたり鉄道事業を構築する観点から、部外能力を活用してきた。


⑤ダイヤ改定に伴う作業を一般職(C層)に全部任せることなく、管理職(M層・L層)がダイヤ改定時の作業をおこなわれたい。


現行の取り扱いを変更する考えはない。


⑥2019年1月9日、山陽本線八本松駅で運転士が倒れて緊急搬送される事故が発生した。事実関係を明らかにされたい。


当該運転士が、体調不良で救急車を手配した。広島総合指令所へ連絡し、指令も適切な判断をした。


3、制度・施策に関する要求


①シニア社員制度について、『異動範囲をこれまでの「隣接管理駅管内相当の範囲」から「同一支社等の範囲」とします』とのことであるが、本人の意思に反した広域異動をしないようにされたい。


シニア社員の業務内容・勤務箇所・勤務形態については、業務上の必要性に基づき、本人の適正と能力を勘案のうえ、決定していく。


②55才以降の賃金を引き下げる賃金制度を廃止されたい。


現行の取り扱いを変更する考えはない。人件費の増加が経営に与える影響が甚大なので、単純に調整率の廃止は困難である。55才以降、モチベーションを高くして働いてもらうために必要な措置は実施する。一連の調整率見直し措置として、一部の世代に対し、基本給調整率を93%に見直したところである。


③契約社員制度廃止にともなう駅業務委託化・無人化を中止されたい。


駅の業務体制の変更については、利用状況を総合的に勘案しているところである。今後も安全確保を前提として、機械化とシステム化による販売のセルフ化を推進する。効率的な体制を検討していく。乱暴に駅の無人化をするつもりはないが、駅業務委託化・無人化という選択肢を排除することはない。


④契約社員全員を無条件に正社員に採用し、希望する者には社宅・社員寮を用意されたい。


契約社員の正社員登用は、正社員としての適格性を判断するための選考試験を実施している。希望する者全員を画一的に正社員として採用することにはならない。社宅は、持ち家取得までの一時的な住宅提供であり、長期雇用となる正社員へのライフプラン支援の一環として位置付けているものである。短期雇用の契約社員を前提にしたものではない。


4、要員に関する要求


①すべての職場に異常時でも対応できる必要な要員を確保されたい。

②会社が定める「必要な要員」の基準を示されたい。

③年次有給休暇が完全取得できるように要員を確保されたい。


業務に必要な体制は確保している。年次有給休暇の時季指定があった場合には、業務運営に支障がない場合、年次有給休暇を付与することが基本である。引き続き、箇所ごとの状況を把握しつつ、必要な要員を配置していく考えである。


④シニア社員の勤務指定日以外の超過勤務扱いとなる出勤日は、一時金の出勤日数にカウントされたい。


シニア社員の精励手当については、精励手当支払日に現在雇用中のシニア社員であり、調査機関の間に、正社員について定められている勤務時間程度勤務した日数が50日以上ある者に対して支払うことになっている。勤務指定日以外までは出勤日数にカウントしない。


⑤薬物検査をただちに中止されたい。


中止しない。薬物乱用は、心身に深刻な影響を与え、社会復帰困難になるだけでなく、鉄道の安全に甚大な影響を与える。なので、社員を薬物の誘惑からより確実に守ることを目的に実施している。



動労西日本申第2号(2019年2月16日提出)に対する会社回答

五日市駅等における未払い賃金について



1、廿日市労働基準監督署からの指導にあるように、五日市駅における不払い労働の存在は明白である。過去二年間にさかのぼって、不払い労働に対応した未払い賃金を支払われたい。

2、五日市駅のみでなく、宮島口管理駅管内、広島支社管内、本社管内のすべての駅職場について不払い労働の実態を調査し、未払い賃金を支払われたい。

3、駅職場以外の現業、非現業を問わず、全ての職場について調査し、未払い賃金を支払われたい。

4、以上の調査結果について、組合まで報告されたい。


出改札A担当については、起床後の業務開始時刻である午前5時ちょうどから発売準備(券売機や出改札の準備・ホームの電灯をつける・シャッターを開ける)をおこなうよう、作業ダイヤで指示している。五日市駅の出改札営業開始時刻は午前5時10分であり、午前5時ちょうどからの作業で間に合うので、追加して賃金を支給する考えはない。


by doro-nishi | 2019-05-16 10:38 | 申し入れ | Trackback | Comments(0)