2024年 03月 17日
3・17芸備線廃線絶対反対!新見集会&デモ基調提起
なぜこの激しい廃線化攻撃が一気に進むのでしょうか。どうしたら廃線を止めることができるのでしょうか。
戦争が始まり、戦時体制へ国の動きが加速
岸田政権がアメリカと一体となって中国侵略戦争に突入したことが社会状況を一変させました。戦争はすでに始まっています。岸田政権が戦争体制づくりを加速させています。2022年末に「安保3文書」を改定し、敵基地攻撃能力保有や軍事費2倍化を打ち出しました。南西諸島や九州で自衛隊基地の強化を急ピッチで進め、中国侵略戦争に向けての軍事演習をくり返しています。 戦争が始まったことを示したのが、2月28日の「8・6広島闘争暴処法弾圧」による5名の仲間の不当逮捕です。戦争に反対する者を非国民として扱い、監獄にぶちこむ。反戦運動の組織的な壊滅を狙った戦時下の治安弾圧そのものです。(別掲、動労西日本声明を参照して下さい)
鉄道については、2022年に国土交通省の「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」に防衛省が出席し、ウクライナ戦争の事例を挙げながら貨物鉄道での軍事輸送の必要性を主張しています。JR貨物は赤字に関係なく、戦争のために残せというのです。この数年、自衛隊の中国侵略戦争に向けた軍事演習でも、くり返し戦車や兵器の輸送に貨物鉄道が使われています。この事実を見ても分かるように、「赤字だからローカル線廃止」というのは大ウソです。岸田政権は「戦争に必要な路線だけ残し、あとのローカル線は全部廃止する」という戦時体制づくりを一切に優先して進めているのです。
かつて、1980年代、ときの首相・中曽根康弘は「戦後政治の総決算」を掲げて、国鉄分割・民営化を突破口にして労働運動の解体に国家の総力をあげました。しかし、動労千葉の国鉄分割・民営化反対のストライキ、関西地区生コン支部の反弾圧闘争、解雇・倒産攻撃と闘う港合同の決起、この国鉄闘争勝利をめざす3労組共闘の結成によって、自民党と資本家階級は、階級的労働運動をたたきつぶすことはできなかったのです。中曽根は国鉄分割・民営化をもって、ローカル線全廃も一気に進めたかった。しかし、労働運動つぶしに手一杯でローカル線廃止まで手が回らなかった。2024年、世界戦争突入情勢にあって、もうそんなことは言ってられない。戦争国家体制をなんとしてもつくる。労働者・住民の生活を維持するためのローカル線も、社会福祉も、地方自治はすべて一掃する。岸田政権はこれを宣言したのです。
「国のあらゆる能力を防衛力に活用」という戦略のもと、国家の全面改造をしているのが、岸田政権の「デジタル田園都市国家構想実現会議」です。芸備線の廃線はこの「実現会議」の下部組織である「地域の公共交通リ・デザイン実現会議」が打ち出しました。
すでに「実現会議」はオンラインでの診療・教育による病院や学校の徹底した縮減を唱えてきました。人口10万人以下の自治体は診療や教育はオンライン、買い物はドローン、そして公共交通は最低限にして切り捨てるという構想です。岡山県でいえば、岡山市と倉敷市以外の市町村は全部切り捨てるということです。地方に住む住民を抹殺する政策です。
鉄道は地域住民の生きる手段
そもそも鉄道輸送は地域交通のネットワークにとどまらず、社会の血液であり土台です。地域住民は鉄道輸送を土台にして、生活を築いています。鉄道は福祉であり、病院や職場、学校へ通うために必要です。鉄道がなくなれば、生きていけなくなるのです。
以上のようなローカル線廃止をめぐる社会状況をはっきりさせるならば、どうしたらローカル線廃止を阻止できるのかもはっきりします。国会の中は改憲派で埋め尽くされている。再構築協議会もローカル線廃止推進派ばかりです。では、岸田や資本家連中に従うしかないのか。そんなことはありません。資本家たちが悪法や警察権力を盾にして、労働者民衆の生活と命を
奪おうとするならば、そんな国家権力は打ち倒して、労働者民衆の権力をうちたてる。労働者民衆はそういう闘いを、世界中で、この日本の地において、歴史的にやってきました。
労働者には社会を変える力があります。それを示すのがストライキです。石垣島へのアメリカの軍艦の寄港に対して全港湾の仲間はストライキで阻止する闘いに立ち上がっています。JR東日本では、3月15日に動労千葉と動労総連合水戸が、3・16ダイヤ改定阻止の春闘ストライキに立ち上がりました。そして、動労西日本のストライキに呼応して、日教組奈良市の
仲間は「職場で殺されることも、戦場で殺し殺されることも拒否する」と宣言し、3月27日、春の嵐行動に立ち上がります。高槻医療福祉労働組合は全国の医療労働者に反戦春闘を呼びかける春闘ストライキを準備しています。この闘いに続きましょう。
動労西日本は、芸備線廃線反対を労働組合として掲げ、地域住民との団結を求めて広島県三次市で現地集会を取り組んできました。芸備線廃線反対署名が多数寄せられています。3月6日には、JR西日本本社へ710筆の芸備線廃線反対署名を提出しました。たたかいはこれからです。東日本では動労千葉が久留里線廃止反対闘争に決起しています。廃線で職場を奪われる労働者が労働組合で闘い、労働組合が中心となって地域住民と力を合わせて廃線を阻止していきましょう。
本日の闘いを引き継ぎ、3月26日、芸備線廃線絶対反対のこん身のストライキに決起します。朝9時30分、再構築協議会の会場・メルパルク広島前に結集して闘いましょう。